レバポで資金を圧縮した後にお勧めのVIX戦略とは

レバレッジドポートフォリオ(通称レバポ)やレバレッジドポートフォリオライト(通称レバポライト)では、投資資金を圧縮する方法を身に付けることができます。

例えば10万ドルのポートフォリオで利回り10%の1万ドルの利益を目指す際に、10万ドルの現金を使わずに、わずか2,3万ドルで同じリターン額である1万ドルを得られる方法がレバポのメリットです。

通常であれば、コアには資金の大半を入れて余剰資金でサテライト戦略を手掛けるのが投資の定石です。

しかし、レバポを用いれば資産の大半を入れるはずのコア戦略で資金を圧縮でき、サテライト戦略では余ったキャッシュを使って積極的に利益を追求できます。

資金効率が格段に上がるため、収益の最大化を見込めます。

しかもコア戦略と逆相関にある商品をサテライト戦略で手掛ければ、万が一株価が下落した際にはサテライト戦略のおかげてドローダウンを緩和してくれる効果もあります。

今回はさらなる高みを目指すための新たな提案として、VIXによる活用法をお伝えします。

現状の市場環境とリスク

米国市場ではNYダウやS&P500が史上最高値を更新し勢いづいています。

しかし昨今の世界情勢を見る限り、至る所で紛争の火種ばかりで未来への不確実性が高く、資産防衛の重要性が増していることは事実です。

短期的に見ても史上最高値を更新したNYダウやS&P500は大きなドローダウンの可能性があり、下落に対して、従来の手法では対応しきれないリスクが潜んでいるのも事実です。

VIXとそのヘッジ効果


コア資産として、右肩上がりの成長を期待してインデックス商品で運用しています。

もしヘッジを掛けたい場合には、インデックスとは逆に動く銘柄を採用することが重要です。

そこで銘柄として検討したいのがVIXです。

VIXとは何か

VIXとは、アメリカのS&P500の個別銘柄のオプションのボラティリティ(株価の変動を表す指標)を指数化したものです。

VIXは別名『恐怖指数』と言われ、市場の不安定さを反映します。

つまりアメリカ経済が混乱期に陥ると急騰する傾向があります。

数値が高くなれば市場参加者の恐怖が高まっていることを示し、低くなれば市場参加者は恐怖を感じていないというバロメータになるのが特徴です。

実際の値動きを見てみましょう。特徴的なのが、2015年のチャイナショックのときです。

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このときVIX指数は50ポイントまで上昇しました。

このVIX指数は、通常の金融商品と異なり、商品や企業に値段が付いているのではなく、人の恐怖のバロメータを取引対象として私たちが投資できるのです。

VIXのヘッジ効果

また、VIXはS&P500と逆相関の関係にあり、適切に活用することでヘッジ効果を発揮します。

VIXを使えば、コア資産を圧縮して余った資金で、VIXによるヘッジを掛けながら短期利益を狙えます。

先ほど例に挙げた10万ドルのポートフォリオの代わりに、レバポで2,3万ドルで運用することができれば、7~8万ドルの資金が余ります。

この余った資金を、ヘッジ商品に活用するアイデアがVIXトレードです。

ではVIXを使ってどのようにコア資産を守るのか考えていきましょう。

VIX先物の注意点とVIXオプション

VIXは、指数自体を取引することはできないため、VIX先物やVIXオプションを使います。

VIX先物はVIX指数と連動性があり、VIX指数の上下によって先物価格も変わります。

もっとも簡単なヘッジ方法はVIX先物を買っておくことですが、先物は日数が経つほど減価していく性質があるので、持ち続けるとその減価の性質により損失が出てします。

そこでお勧めしたいのがVIXオプションです。

VIXのコールオプションを使うことで、最大損失は投資額に限定される一方で、VIXが急騰したときには先物保有と同等の利益が見込めます。

このようなVIXの特性、VIXオプションの特性を活かしてトレードすることで、コア戦略の邪魔にならず、ヘッジとしてサテライト戦略を活用することができます。

まとめ


VIXオプションによるヘッジをすることで、コア資産を安定的に運用し、サテライト戦略で万が一の暴落時に利益を狙えるポジションが出来上がります。

このようなVIXオプションの戦い方を身に付けると投資の幅が広がるでしょう。